やっぱり、何度やってもこれ、は特別。
服を脱ぐ時からなんとなくいつもと違う感じがするもの。
ヘンなとこはないかな、とか、必要以上に身体のあちこちが気になってしまう。
別に…明るいところで見られるのなんて初めてでもなんでもないのに。
そう言えば…敦賀さんは私のハダカを見たってあれこれ言ったりはしない。
いつも言うのは、綺麗だね、とか、かわいいよ、とか…そういうのだけで、
胸が小さいことを私は気にしてるんだけど、敦賀さんは何とも思ってないみたいだし。
「もういいかな?」
「やっ、だ、ま…だですっ」
しばらく鏡の前で自分の身体に釘付けになっていたら、
ドアの外から声がした。
慌ててそう言ってバスルームの中へ入る。
お湯は大丈夫、あとはあれを入れて白くして…あ、タオル…
タオルもう一枚持ってこよう。
フタを開けておいたから、ちょうどいい具合に湯気がただよってて、視界が少しだけ悪い。
それがねらい、でもあるのだけど。
「もうよかった?待ちきれないから」
「きゃあ!」
ひどいな…と、くすくす笑いながら敦賀さんが私を抱きしめる。
肌の感触が直に伝わって、恥ずかしいのに安心する。
お部屋よりも、もしかしたらベッドよりも近いかもしれない2人きりの場所。
することは…あんまり変わらなくても、
こうして2人でゆっくり過ごせる場所がたくさんあるのは、素敵よね。
まあ…その中でもここは別格、だけど。
「ん」
うっかり考え込んでいた私に敦賀さんの唇が触れたから、目を閉じた。
2009/06/26 OUT